学生ローンにおける信用調査

このほど貸金業法の改正により、指定信用情報機関が平成21年6月より正式に運営の運びとなった。学生ローンは消費者金融である為、信用情報機関は常に利用する。
これまで信用情報機関は複数の機関が存在し、それぞれ独立して運営がなされていたが、総量規制の導入と平行し、信用情報機関の一元化が必要となった。
その結果、多くの信用情報機関は解散を余儀なくされ、会員である各貸金業者に解散の挨拶が送付されている。これは法律によってリストラされたほんの一部の例でもある。
元々信用情報機関は貸金業者が資金を出し合い、設立したものである。
これは顧客の返済能力を調査するには欠かせないシステムであり、多重債務者を防止する上でも必要不可欠なものである。
学生ローンにおていも信用調査は当然行われている。
「信用調査」と言うと、何か興信所のようなものを使って調査されるような気になるかも知れないが、実際に興信所のようなものを利用するわけではない。
信用情報機関は加盟する学生ローンや消費者金融・信販会社等から寄せられた膨大な情報をデータベース化し、顧客の信用情報の照会があれば即座に回答がなされる仕組みになっているのだ。
現在(2009年3月)では、全国信用情報センター連合会が採用するSTARSでは、「アイネット」という専用の端末を利用している。また、2009年6月以降に正式運営される指定信用情報機関に、「テラネット」がほぼ確実に指定される見込みであるが、テラネットでは専用端末は利用せず、市販のパソコンを用いて専用サイトに接続する仕組みである。

市販のパソコンでWeb上で信用情報の照会がされる点について、セキュリティの問題が懸念されるが、当然その辺りは対策が施されている。
具体的なセキュリティ対策として、会員IDやパスワードでログインすることは当たり前だが、パソコンそのものを認識する為の「電子証明書」をパソコンにインストールする必要があり、どのパソコンからでもアクセスできるというものではない点が挙げられる。
その他、通常のインターネット回線を避け、専用の回線を使い、通常のインターネットの利用はできないように工夫がなされている。
学生ローンや消費者金融会社がテラネットの信用情報データ網にアクセスする際は、そのサイトを「信頼できるサイト」としてパソコンに認識させ、そこに登録したWebサイトのみにしかアクセスできないようにされており、パソコンそのものは信用情報の照会・報告業務専用のものとなり、実用的には全情連が採用していたアイネットと同様のものとなるのだ。
わかりやすく言うと、「インターネット網」は使うが、インターネット全般は利用できないということである。このような工夫で、個人情報の管理は厳重に管理されているわけだ。
ところで、これまで全情連を利用してきた貸金業者は、今度の新システムに抵抗があるようだ。
一番の大きな問題は、照会したデータの印刷にある。
これまでは専用端末を利用していたが、印刷出力も専用のプリンターが用意されており、用紙は感熱ロール紙でコンパクトサイズであった為、印刷作業とその保管が容易であった。
しかし、今度の新システムではパソコン画面を印刷するイメージで、用紙サイズはA4となる。
しかもデータ量が多い場合、A4用紙が最大で7枚必要となることから、印刷作業と保管をどのようにするかに頭を悩ませている貸金業者も多い。
いずれにしても課題山積の指定信用情報機関が、いよいよ2009年6月より本格稼動となる。

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